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ただいま駆け落ち中(仮)

「四季は恥ずかしがり屋さんだから、やっぱりひとりで入りますって言われたらショックでしばらく立ち直れそうにないから。前、向いても大丈夫?」 「あ、は、はい」 耳まで真っ赤になりながら頷くと、くるりと彼が体の向きを変えて立ち上がった。 「ゆでたこみたいに真っ赤だね。そんなにガチガチに緊張しなくても大丈夫だよ。肩にしがみつけるか?タオルを体に巻くから」 「はい」 言われた通り肩にしがみつくと腰が浮いて、タオルを体に巻いてくれた。 「これなら恥ずかしくないだろ。じゃあ、入るよ」 お尻に手が差し入れられ横に抱き抱えられ、慎重に、ゆっくり、ゆっくりと湯船に入っていった。 「4か月振りのお風呂だ。温かくて気持ちいい。檜の香りもすごくいい」 そのまま彼の膝の上に横向きでちょこんと座った。 心臓がドクンドクンと早鐘のように鳴り響き、顔を上げることが出来なくてずっと下を向いていたら、彼が手でお湯を掬い、肩に掛けてくれた。 「ありがとう和真さん」 「なぁ、四季?」 「はい」 「今確か4か月振りって言ったよね?誰に入れてもらったの?」 「え?」 ドキっとして顔を上げると怪訝そうに眉を寄せる彼と目が合った。 自分の失言に気付いたときはすでに時遅し。

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