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いつかきっと笑ってくれますか

「和真さんだけじゃない。お爺ちゃんとお婆ちゃんにまで迷惑を掛けてしまう。危ない目に遭わせてしまう。だから、止めないで」 彼の手を振り払い強引に突破しようとしたけれど、 「きみに対する俺の気持ちはそんな薄っぺらなものじゃない。一生涯愛し抜く、何があっても守る。そう誓ったはずだ。全部一人で抱え込もうとするな」 嘘偽りない真摯な言葉は胸にじんと響くものだった。 引き寄せられるように見上げると、彼は切なそうに眉を寄せ、僕の方へ静かに手を伸ばしてきた。 頬に触れるかと思った寸前、その手は僕の頭にそっと置かれ、そのままあやすように優しく髪を撫でられた。 「ねぇ四季くん。少しだけ私たちの話しを聞いてくれる?娘のことがあったから、和真には母親の分も幸せになって欲しいってずっーと思っていたのよ。だからね、和真がどんな子を連れてきても絶対に反対しない。二人の恋が実るように応援するってお爺ちゃんと決めたのよ」 「いまどきの茶髪でチャラチャラした年下の女性でも、うんと年上の女性でも、和真が婚約を破棄してまで自分で選んだ女性だ。若いふたりを温かく見守ろうと心に決めた。だから、和真が四季くんを連れてきてくれて……そりゃあ、両性だって聞いたときはさすがにびっくりしたけど、お爺ちゃんもお婆ちゃんも孫がもうひとり増えたような気がして嬉しくてしょうがないんだよ。頼むからここにいてくれ。迷惑だなんてそんなのこれっぽも思っていない」 「これほどまでに大切にされたことないから 僕……」 感極まり涙が次から次に溢れだした。

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