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いつかきっと笑ってくれますか

「結お姉さん」 「ん?どうしたの?」 「湯沢常務出張でいなくて、帰りは夕方だって武田課長が話していたからなんか変だなって思って」 ぎゅっと両手で紙袋を抱き締めた。 「確かに変だね。何が入っているか分からないし、和真くんが来るまで触らない方がいいかも知れない」 櫂さんに紙袋を渡した。 「意外と重いんだね」 段ボールの隣に慎重に置いた。 予定外の打合せが入り、急に迎えに来れなくなった彼の代わりに櫂さんが車を運転し、結お姉さんと一緒にお爺ちゃんとお婆ちゃんの家に連れていってもらった。 副島さんに中身を確認したいと言われ、段ボールと紙袋はカフェに置いてきた。 「やっぱり心配だな」 「大丈夫よ」 「なんか嫌な予感がするんだよね」 スマホを握り締め辺りを行ったり来たりしていた櫂さんに、 「大丈夫だよ。空き巣に入られても盗まれる物はないわ。証拠品も別なところに移動したし」 結お姉さんはあっけらかんとしていた。 「なるようにしかならないでしょう。あ、そうだ!」 パチンと結お姉さんが両手を叩いた。 「すっかり忘れていたんだけど、いつもお店に来てくれるお客さん、実は四季くんの同僚だってつい先日判明したのよ。その女性、黒田さんっていうんだけど、知ってる?」 「知ってるもなにも、いつも優しくしてくれるパートさんです」 「その黒田さんがね、四季くんにこれを渡してほしいって」 真っ白い封筒を渡された。

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