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暗黒沈静

「嘘……」 彼から耳を疑うようなことを聞かされ目の前が真っ暗になった。 昨日、結お姉さんと櫂さんが帰宅したら、なぜかお店の電気がついていた。 不審に思いながら中に入ると、カウンターに不気味な黒いものが置かれてあって、ぽたぽたと血が床に滴り落ち血溜まりが出来ていた。 よくよく見るとその不気味な黒いものは犬の頭部だった。 結お姉さんは恐怖に戦きながらびっくりして尻餅をついた。すぐに櫂さんが駆け寄り身体を支えて起こてあげた。そのとき何気に下を見たら床が真っ赤に染まっていた。 結お姉さんごめんなさい。 昨日ここに泊まるように引き留めておけば良かったんだ。 何度も何度も何度も繰り返し謝った。 やっと授かった赤ちゃんなのに。 僕は太い針を何本も身体に突き通されるかのような罪悪感に苛まれずにはいられなかった。防げたはずなのに、と。 考えているだけで頭の中も胸の中も恐怖でいっぱいになって最悪の事態が脳裏を過った。 もうどうすればいいのか分からず泣きそうになっていると、 「結もそしてお腹の子も無事だ。櫂さんから連絡が来て、まさか姉さんが妊娠しているなんて全然知らなかったから腰を抜かすくらいビックリしたんだ。櫂さんは俺の三倍くらいビックリして、嬉しのあまり泣いていた。今からこれじゃあ先が思いやられるってお爺ちゃん、お婆ちゃんに苦笑いされていた」

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