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温かな人たちに救われる心
「なぁ、和真。焼きもちを妬く気持ちも分からない訳ではないが、彼が守ってくれたからこそ四季と出会えたんじゃないのか?」
「それは、まぁ、そうだけど……」
「なら、そんな顔をするな」
副島さんに宥められ、
「ごめんな。焼きもちを妬いたりして」
決まり悪そうにごほんと咳払いして、謝ってくれた。
「そういえば雄士さんの話しって?」
「3日前にある女性が結婚相談所を訪ねてきた」
そこで一旦言葉を止めると、レジ袋からお弁当と飲み物とつまみを取り出すとテーブルの上に並べはじめた。
「夕ご飯まだだったのに呼び出したりしてすみません」
「四季があとで美味しいご飯をご馳走してくれると思えば苦にならない。いちいち気にするな。ほら」
ミルクティーのペットボトルをぽんと渡された。
「話しが逸れたが、その女性はしらさぎが丘児童養護施設の出身だった。雄士さんに女性は幼いころに性的な悪戯を受け、それがトラウマになっていることを告白した。四季、高橋みさきって女性を覚えているか?」
「高橋……みさき……さん?」
どっかで聞いたことがあるような、ないような。同じ施設出身なら名前くらい覚えているはずなのに、なぜかすぐに思い出すことが出来なかった。
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