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暗澹

「……き……四季……?」 柔らかな声で名前を呼ばれ、ゆっくりと肩を揺さぶられ、はっと目を覚ますと、そこには仕事から帰ってきた彼が苦笑を浮かべて立っていた。 (え……) 眩しさに目を細めつつ、ゆるゆると上体を起こした。 (ひょっとして、ここで寝ちゃったとか?) 時計を見れば、午後10時前。 彼の帰りを待ちながらいつの間にか車椅子に座ったまま眠ってしまっていたみたいだった。 恥ずかしさに真っ赤になっていると、髪をくしゃっと撫でられた。 「寝るのはいいけど、ちゃんと布団を着ないと風邪をひくよ」 笑いまじりだけど、優しい声だ。 「お帰りなさい」 恥ずかしい気持ちのまま改めて言うと、スーツの上着を脱ぎネクタイを緩めながら「ただいま」と微笑まれた。 朝に比べると疲れが見えるけど、相変わらず格好いい。 ううん、その表情からは仕事を終えた充実感が感じられて朝よりも格好いい。 大人の男性の格好良さだ。 気付かないうちに見惚れていたら、頬っぺにちゅっと軽くキスをされた。

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