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暗澹

「遅くなってごめんな」 彼がごそごそと布団に潜り込んできた。 「温かくてすごく気持ちいい。きみが側にいてくれるだけで心が落ち着くんだ。疲れも一瞬で吹き飛ぶ」 背中越しにぎゅっと抱き締められた。 「姉さんと櫂さんに話しをしたら、園長のよくない噂は前々から耳にしていたみたいだよ」 「ふたりにまた心配させちゃったね」 「気にするな」 「うん」 頷くとうなじにチュッと口付けをされた。 恥ずかしくて頬を染めると、 「真っ赤だね」 ふふ……と微かな笑い声と共に耳殻に口付けられ、低い声で囁かれた。 その刺激に、びくりと肩が跳ねる。 「和真さん!」 首を後ろに捻り恨めしげに睨むと、彼はますますおもしろそうに目を細めた。 「そんな可愛らしい顔をされると、もっとキスをしたくなるだろ?きみの唇は柔らかくて、甘くて、ずっと口付けしたくなるんだ。あまり煽らないでほしいな。これでも我慢しているんだから」 首筋に繰り返しキスをされた。

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