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複雑に絡み合う想い
病院の帰りにお爺ちゃんがスーパーに寄ってくれると副島さんに話したら、イートインスペースで一緒に待ってくれることになった。
「ほら、カフェオレ」
自動販売機で購入したペットボトルを渡された。
「あと、これ」
スーツの内ポケットから真っ白い紙を取り出すとそれも渡された。
「あの、これは?」
「西本さんが弁護士を通じて和真に渡した手紙のコピーだ。和真の焼きもち妬きには参った。まさか西本さんにまで焼きもち妬きを妬くとはな。真面目な顔で何を言い出すかと思ったら世の男はみな俺の敵 だ。それを聞いて開いた口が塞がらなかった」
やれやれとため息をついた。
「見せてもらってもいいですか?」
「これは四季宛の手紙だ」
目を通すと、甥の弔い合戦に無関係な貴方を巻き込んでしまい申し訳ない。謝罪の言葉が便箋一枚にびっしりと綴られていた。
「西本さん仕事辞めたんですか?」
「和真は岩水や西本たちを訴える気はない。でも西本さんはどうしてもケジメを付けたいと辞職願を会社に提出した。それと……」
副島さんが言い終わらないうちに店内放送が流れた。
「何を言うか忘れてしまった」
「あの、副島さん」
「どうした?さっそく夫婦喧嘩でもしたか?」
「してません」
真っ赤になりながら答えると、クククと笑われた。
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