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命をかけても守りたいもの

彼と何度も話し合い、初瀬川さんと黒田さんに武田課長のことを話した。 何も出来ないけど、彼やコオお兄ちゃんの足手まといになるだけだけど、武田課長を守りたい。もし苦しんでいるなら助けてあげたい。 そして翌日の夕方ーー。 「聞いて四季くん、武田課長ね」 「初瀬川それ以上は勘弁してくれ」 初瀬川さんと黒田さんが、披露宴の打合せをしたいからと武田課長を櫂さんのカフェに連れてきてくれた。 「元気そうで良かった」 額の汗をハンカチで拭きながら、何気に視線がお腹に向けられた。 「いやな、パートのおばちゃんたちが、長澤に……じゃない。朝宮さんだったな」 「四季でいいです。朝宮さんって呼ばれるのに慣れてなくて。まだ恥ずかしくて」 「そうか。それから遠慮せず四季って呼ぶな。四季に赤ちゃんが出来たって話しをしていたんだ。だから、気になってな」 思わず彼を見上げた。 「赤ちゃんは神さまからの授かり物ですからね。こればかりは……ダブルおめでたになるう四季と頑張ります」 大人の色香を漂わせにこっと微笑む彼。 あまりにも格好よくて。見惚れていたら、視線が絡み、ぽっと頬っぺたが熱くなった。 「余計なお世話だったようだな」 武田課長が苦笑いを浮かべ頭を掻いた。 「若いっていいわね。ご馳走さま」 黒田さんも冷やかされ、身の置き場に困ってしまった。

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