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命をかけても守りたいもの
「ん…っんんっ……」
舌に舌を絡められ、柔らかく吸われると、熱に浮かされたように頭がぼっとして彼のこと以外何も考えられなくなる。
やがて、くちゅっと濡れた音を立てて唇が離れ、潤んだ瞳で見上げると、頬を優しく撫でてくれた。
「岩水が四季に会いたいそうだ。どうする?」
どうするって、そんな急に聞かれても。
「遺体は顔が判別できないくらい焼けただれていて、DNA鑑定で身元を特定すると斎藤から連絡があった」
「まなみ先生じゃないかも知れないってことだよね?」
「五分五分の確率だがな」
絶望的ともいえる状況で、一筋の光が射し込んできたように思えた。
「たもくんに会いたいけど……会って話し相手になりたいけど……」
そこで言葉に詰まってしまった。
「要するに俺が焼きもちを妬かないようにすればいいんだろう」
くすっと笑うと、彼の大きな手がスボンの中にすっと入ってきた。
「か、かずまさん、まってっ……」
項に軽く口付けられ、ジュッジュッと音を立てて項を吸い始めた。
「あっ、だめ」
ビリビリとした刺激に上半身がひくひくと震えた。
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