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後悔

「善は急げだ。ウェディングドレスを見に行こう」 「え?これから?」 「うん。そうだよ」 「だってそういうのって予約が必要なんじゃあ」 「メールしておいたから大丈夫」 いつの間にメールしたんだろう。 全然気付かなかった。 善は急げとは言ったものの、急ぐ様子は全くなくて、1時間近く喫茶店に滞在した。 そしてようやく彼が向かったのはショッピングセンターだった。 「顔、赤いよ?」 「だって」 たもくんと会う前、この駐車場で彼と過ごした夜のことを思い出し、身体がみるみるうちに熱くなっていった。 「四季は俺のだ。岩水にそれを分からせたかったんだ。だからわざと痕を残した」 助手席のドアが開いて、彼が抱っこしてくれて、車椅子に座らせてくれた。その直後、頤をスイと持ち上げられてチュッと軽く口付けをされた。 「か、かずま、さん」 動揺し声が裏返ってしまった。 「場所をわきまえないといけないのはわかるんだけどね。四季があんまりにも可愛いからキスがしたくなったんだ」 悪戯っぽい笑みを浮かべると、何事もなかったように建物に向かって車椅子を押してくれた。

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