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後悔
「和真、久し振り!」
結お姉さんの友だちってなんでみんな彼に抱き付くんだろう。
なす術もなくぽか~として立ち尽くしていたら、
「ルーノブライダルサロンのプランナーの大内みのりです。和真より一才年上。小学校から高校卒業まで同じ学校だったの。結の結婚式も私が担当したのよ。一生独身だと思っていた和真が入籍したって聞いて、天地がひっくり返り返るくらいびっくりしたのよ」
女性の方から声を掛けられた。
大袈裟だ。彼に言われたけど、彼女は気にする素振りは見せなかった。
「頼んでいた車椅子に座ったまま着られるウェディングドレスを見せてほしい」
「ウェディングドレスじゃなくて、タキシードでお願いします」
「タキシードより、四季はウェディングドレスの方が絶対似合うと思うよ」
僕たちのやり取りを見ていた女性がぷぷと吹き出した。
「一生に一度きりの晴れ舞台。両方着たらどうですか?結婚式はタキシードで、披露宴はウェディングドレスで。お似合いだと思います」
婚姻届を役所に出す前から、彼が、車椅子に座ったまま着られるウェディングドレスをあちこち探してくれていたと、このとき初めて知った。
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