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後悔
カタログをいろいろ見せてもらった。
彼はどうしても僕にウェディングドレスを着てもらいみたいだった。
「もしかしてあれか」
「あれって?」
「岩水にワンピースを着せてもらっただろう?」
「それはその……」
そっと彼を見上げると憮然としていた。
いまだ根に持っているなんて。
「だって僕男だし、似合う訳ないよ。和真さんに恥をかかせてしまう」
「俺がいいって言ってるんだ。だから、いいんだよ。招待客は身内とごく親しい友人しか招待していないんだ。だから、大丈夫」
不安を一掃するかのように優しく微笑んでくれた。
「和真、披露宴はどこで?新婚旅行は国内?海外?」
「披露宴は駅前のアネックスホテルで。花嫁の控室が一番広いんだ。車椅子でも充分出入り出来るし、車椅子対応のトイレも完備してある。海外か国内かはまだ決めていない。何がなんでも今すぐ行かなきゃならないって訳でもないし」
「まぁね、ちょうど紅葉の時期だし、連休だしね。私の方でもいろいろプラン考えてみるよ」
「お願いします」
彼の手がそっと伸びてきて。恋人繋ぎをしてくれた。
どきっとして顔を見つめると、さっきはごめんね。ニコッと優しい笑顔で微笑んでくれた。
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