436 / 588
初めての家族旅行
「昴さん、コオお兄ちゃんに、僕と兄さん、どっちにするかはっきりしてよ、そう言ったんです」
「そっか、なるほどね」
ぎしっとベットが軋み、結お姉さんがベットに潜り込んできた。
「姉妹仲良く一緒に寝ようよ。こんな機会滅多にないもの。嫌ならいいけど」
「嫌じゃないです」
ぶんぶんと首を横に振った。
「あ、でも、寝相悪いですよ」
「大丈夫、私もだから」
結お姉さんにむぎゅーと抱き締められた。
「おなか、ぽこぽこいってる」
「あーちゃんも四季くんと一緒に寝れるのが嬉しいんだよ。髪、ちゃんと乾かさないと風邪ひくよ」
髪を指先でそっと撫でられた。
「あ、そっか。いつも和真に乾かしてもらってるんだもね。お風呂も一緒だし、いいなぁ~~ラブラブで」
「結お姉さんだって櫂さんとラブラブで羨ましいです」
「ありがとう。でも、四季くんと和真には負けるわ」
ニヤニヤと笑いながら今度はお腹を撫でられた。そろそろかな?耳元で囁かれ、火が出るくらい恥ずかしかった。
「話しが脱線してごめんね。うまく説明出来るかちょっと自信がないんだけど、昴くんの言ってることは嘘じゃないわ」
「じゃあ、コオお兄ちゃんの好きな人って……」
結お姉さんがにこっと微笑み頷いた。
ともだちにシェアしよう!