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初めての家族旅行

「昴さん、コオお兄ちゃんに、僕と兄さん、どっちにするかはっきりしてよ、そう言ったんです」 「そっか、なるほどね」 ぎしっとベットが軋み、結お姉さんがベットに潜り込んできた。 「姉妹仲良く一緒に寝ようよ。こんな機会滅多にないもの。嫌ならいいけど」 「嫌じゃないです」 ぶんぶんと首を横に振った。 「あ、でも、寝相悪いですよ」 「大丈夫、私もだから」 結お姉さんにむぎゅーと抱き締められた。 「おなか、ぽこぽこいってる」 「あーちゃんも四季くんと一緒に寝れるのが嬉しいんだよ。髪、ちゃんと乾かさないと風邪ひくよ」 髪を指先でそっと撫でられた。 「あ、そっか。いつも和真に乾かしてもらってるんだもね。お風呂も一緒だし、いいなぁ~~ラブラブで」 「結お姉さんだって櫂さんとラブラブで羨ましいです」 「ありがとう。でも、四季くんと和真には負けるわ」 ニヤニヤと笑いながら今度はお腹を撫でられた。そろそろかな?耳元で囁かれ、火が出るくらい恥ずかしかった。 「話しが脱線してごめんね。うまく説明出来るかちょっと自信がないんだけど、昴くんの言ってることは嘘じゃないわ」 「じゃあ、コオお兄ちゃんの好きな人って……」 結お姉さんがにこっと微笑み頷いた。

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