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はじめての家族旅行

「和真さんやコオお兄ちゃんや櫂さんに守られてばかりいる僕が言っても全然説得力がないんだけど、結お姉さんをみんなで守ってあげようよ。やっと授かることができた大切な命なんだよ 「俺も四季と同じ気持ちだ」 近くからじっと見つめられ。 じわりと熱くなる耳たぶを感じながら戸惑っていると、微笑んだ彼に抱き締められた。 「絶対に守るよ。きみも姉さんも、櫂さんもあーちゃんも、みんな大切な家族だから」 そっと囁かれ、瞬間、胸の奥がじんと熱くなった。 服の上から肌に触れるさらりとした大きな手は安心できて、心地がいい。 「あ……っ、和真……さん」 そこかしこに触れられ、口付けられるたび、僕の唇から、うっとりとしたような甘い吐息が零れる。夢見心地になり、しがみついている手に知らずに力を込めると、 「煽ってどうするんだ」 掠れた声がした。 「キスだけで我慢して、このまま寝ようと思ったのに、自覚しないで、俺を夢中にさせて」 「そういう訳じゃあ……」 ぶんぶんと首を横に振ったけど、愉しそうに口の端を上げたままの彼に口付けられてしまえばもうされるがままで、纏っていた服も彼の指でするすると釦が外されあっという間に脱がされてしまった。

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