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こはるちゃん

「ほんの短い間でもいいから、こはるちゃんを引き取って面倒をみてくれるといいね」 「結婚自体認めていないんだ。現実はそう甘くはないよ。警察からいろいろと話しを聞いて、辛くなった」 悲しげな微笑みを浮かべた。 「実家には娘は勝手に子どもを作り、勝手に家を出て行った。そんな娘は知らない。と言われ、夫の実家に電話を掛けたら相手にもされなかった。それを聞いて、心春の母親と心春が不憫に思えたよ。でも、同情はしない。斎藤の話しだと、保釈金を払い、兄はすぐ釈放される」 同情しないと言いながらも、生きてさえいけばいい。ママと赤ちゃん助かるといいな。優しい言葉をすやすやと寝ているこはるちゃんに掛けた。 彼と一緒に幼児が好きな朝ごはんのレシピをネットで検索し、コオお兄ちゃんにプリントアウトしてもらい、冷蔵庫にマグネットで張り、それを見ながら朝ごはんの準備をしていたら、彼とコオお兄ちゃんに呼び出された斎藤さんがやって来た。 「おはよう四季。玄関を開けたらしそうな匂いがしてきて。俺の分も準備してもらえるとか……ないよな」 「多めに作っているのでちゃんとありますよ。朝ごはんは一日のエネルギーの源だもの。味には自信がないけど、是非、食べていってください」 「ありがとう四季。嬉しいよ」 斎藤さんが眠そうに目を擦りながら、欠伸をしながら椅子に腰を下ろした。

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