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つかの間の穏やかな日々

円花ちゃんとモニター越しにはじめて対面を果たしたこはるちゃん。妹だよと言われてもピンと来ないのか不思議そうに首を傾げていた。 「早く会えるといいわね」 「うん」 お爺ちゃんとお婆ちゃんと手を繋ぎ、産婦人科の一般病棟に移った夕貴さんの病室を訪ねた。 「心春ちゃんおいで」 なかなか中に入ろうとしないこはるちゃんにお婆ちゃんがにっこりと微笑み手招きした。 「ママ、なんでねんねしてるの?」 「それはな、冬眠中のくまさんと同じだ。次に目が覚めるときまでゆっくり体を休めているんだよ。ママは命をかけて心春と円花を守ったんだ。どんなに痛くても必死に耐えたんだ。心春ちゃんや円花ちゃんのために生きようと懸命に頑張っているママを、じいちゃんたちと一緒に応援してあげよう」 「うん、わかった」 椅子によじ登り身を乗り出して、そぉーと夕貴さんの頬に触れた。 「ママのほっぺ、あったかいよ」 こはるちゃんの表情がたちまち笑顔になった。

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