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こはるちゃん、しーちゃんがいい
「吉村から聞いて、ちょっと気になったから明日花が登録している婚活出会い無料アプリ【オルコス】というサイトを副島と雄士さんに手伝ってもらい調べてみたんだ」
彼がごそごそと布団に潜り込んできた。
隣の布団ではこはるちゃんが規則正しい寝息を立てて眠っている。
眠りが浅くちょこちょこと目を覚ましてはぐずるこはるちゃんをなんとか寝かし付けた。
「18歳未満は登録できないようになってるけど、明日花は年齢を偽り登録していたことになる。悪質マッチングアプリで検索をかけたらオルコスがヒットした」
スマホを操作し画面を見せてくれた。
「父が交際していた女性と、橋本さんと明日花が何かがきっかけで出会い、利害関係が一致し、手を組んだ。その可能性も十分有り得る。今はいつでもどこでも簡単にインターネットに繋がることが出来る時代だ。同じ趣味の相手を探すことも結婚相手を見付けることも簡単に出来る」
「きよちゃんもオルコスに会員登録していたんですか?」
「あぁ。既婚者なのを隠しサクラとしてな。あみかっていう偽名を使ってね。父が交際していた女性、数が多すぎて絞りきれていないんだ」
彼にぎゅっと抱き締められた。
「俺は四季だけだ。父や唯人みたくは絶対にならない。約束する」
やりきれない虚しさに声が震えていた。
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