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決着のとき

「なんで私がソイツに謝らないといけないの!さっさと病院に連れていってよ。こっちは足が痛いよ!誰でもいいからこれ外してよ!ちょっと聞こえてる?」 キヨちゃんは両手に手錠を嵌められ、後部座席のシートに座らせられていた。右足には包帯が巻かれてあった。 「ピーチクパーチク、やかましい女だ。自分が何をしたか全く分かってない」 卯月さんは真山さんに明日花と唯人を今すぐここに連れてこい。兄夫婦に迷惑を掛けたんだ。土下座して謝罪させろ。それで貸し借りナシだ。タイムリミットは一時間。一秒も遅ければ橋本をサツに渡す。そう条件を突きつけた。 キヨちゃんは真山さんが戻ってくるまでの人質みたいで、車をぐるりと黒服の男たちが取り囲んでいた。 卯月さんと櫂さんが彼に連絡してくれて。彼と、恐らくたもくんもここに向かっている。 「あの~~すみません。誰か通訳していただけませんか?」 あれからずっと僕は男性にお姫様抱っこされていた。下ろしてくださいと何度頼んでも、アブナイヨを連呼され、車椅子に下ろしてもらえなかった。 「あの~車椅子に下ろしてくださいって、どう言ったら伝わりますか?」 見るに見かねた黒田さんもヤスさんに聞いてくれた。

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