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結婚式

「四季、新郎がお待ちかねだ」 コオお兄ちゃんが抱っこしてくれて車から下してもらい、車椅子に座らせてもらった。 征之おじちゃんは式がはじまる前にもうすでに泣いている。 「父さんしっかりしてくれ」 これにはコウお兄ちゃんも苦笑いしていた。 みのりさんや庭園を管理するボランティアの皆さん。まここころの会の皆さん。黒田さんや初瀬川さんらが僕たちの結婚式のために三ヶ月前から花の手入れをしたり車椅子でもなかに入れるように庭園の整備をしたりと準備を進めてくれた。まさに手作りの結婚式だ。交通整理は【生涯僕専属の弾よけ】と公言しているヤスさんが二つ返事で引き受けてくれた。 彼がそばにいてくれたから今日というこの日を無事に………でもないけど、なんとか迎えることが出来た。 お爺ちゃんお婆ちゃんに、結お姉さん櫂さんに、コオお兄ちゃん征之おじちゃん。感謝しなきゃいけまだまだいる。たもくんに黒田さんに初瀬川さんに武田課長。こはるちゃんに円花ちゃん。あとそうだキヨちゃんもだ。 生きることの辛さ、人を愛する辛さ、苦しみ、喜び。キヨちゃんの壮絶ともいえる生き様をまざまざと見せつけられた。キヨちゃんにはどう頑張っても敵わない。 100日の再婚禁止期間が過ぎるのを待って、真山さんはキヨちゃんとの婚姻届を役所に提出した。 キヨちゃんが逮捕される日は確実に近付いているようだった。

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