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あなたたちだけ幸せになるなんて絶対に許さない

ろうそくの火を見た瞬間、恐ろしくて寒くなり身体がわなわなと震えだした。ウエディングブーケを床に落としたことにも全く気付かなかった。 「しーちゃんママ」 こはるちゃんに手を引っ張られてハッとし我に返った。 「四季くん、心春ちゃん早く」 先に廊下に避難していた初瀬川さんと黒田さんが戻ってきてくれて、黒田さんがこはるちゃんを両手で抱き上げてくれた。 「四季くん」 初瀬川さんがブーケを拾ってくれた。 「よーし行くよ。ちゃんと掴まっててね」 両腕にブーケを握らせてくれると初瀬川さんが車椅子を押してくれた。 「結婚式は一生に一度の晴れ舞台だ。なにも終わってから乱入してくればいいのにな」 気配もなくヤスさんが姿を現したから腰を抜かすくらい驚いた。 「なんでまたいるんだって?俺は四季の専属の弾よけだからだ。四季、とてもよく似合っているよ。すごく素敵だ。きみの幸せな顔を見ると自分のことのように嬉しくなる。だからもう怯えなくていい、笑ってくれ」 優しく微笑んだのち表情を引き締め、ふたりの舎弟を引き連れ女性のもとに向かった。

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