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初夜

「男の子でも女の子でもいい。元気に生まれてきてくれればそれで」 「あの、和真さん……」 「どうした?」 「僕みたいな両性の子が生まれることもちゃんと考えなきゃ駄目だって南先生が」 「今からあれこれ心配しなくても、なるようにしかならないよ。この子はきみとの愛の結晶だ。どんな子が生まれても、きみと俺の子だ。もちろん心春も円花もきみと俺の子だ。大事に育てよう」 「うん、ありがとう和真さん」 「あと新婚旅行なんだけど、来年この子が生まれて、9月か10月の連休にみんなで家族旅行に行くっていうのは駄目かな?新婚旅行は子どもたちが大きくなるまで延期でもいいかな?」 「僕は構わないけど、キャンセル料かからない?」 「キャンセルする必要はない。俺達以外の新婚カップルが代わりに行ってくれる。昴のヤツすごく喜んでいた」 「それなら良かった」 ふとなにげに見上げたら彼と視線が絡んだ。 そのまま見つめ合うと、 「本音をいうとウェディングドレスを着たままのきみを抱きたかった。朝まできみを抱き潰したかったな」 「へ?」 見惚れるくらい凛々しい表情で思いもよらないことを言われ、逆上せたように体がかぁーと熱くなり、全身朱色に染まった。

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