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久し振りのふたりきり
「やけに静かだな」
「毎日、朝から寝るときまでてんやわんや、賑やかだから、落ち着かないね」
卯月さんは、こはるちゃんと円花ちゃんが落ちても大丈夫なようにローベットを準備してくれた。床の上にはクッションとぬいぐるみがたくさん置いてあった。
寝相の悪いこはるちゃんが落ちないようにいろいろ配慮してもらいありがたい限りだ。
円花ちゃんをベットの上にそっと寝せると、彼が嬉しそうに布団の中に潜り込んできた。そのままむぎっーと抱き締められた。
「ふたりきりなんて寝るなんて久し振りだから、緊張し過ぎて心臓がばくばくいってる。四季は?」
「僕も。いつも四人で川の字で寝てるから」
「たまにはこういうのも悪くないな」
「うん」
何気に視線が合うと、彼の唇が静かに重なってきた。
ゆっくりと顔の角度を変えながら擦り動かされる唇。とても柔らかくて温かい。
(気持ちいい……)
激しさと優しさが混合したキスに翻弄され頭がぽぉっとしてしまう。
「ん、ふ……ぅ」
自分が出したとは思えない鼻先からねだるような甘い声が漏れ、羞恥を煽られ、かぁっと肌が熱を持った。
「四季の唇は相変わらず甘いな」
うっとりと恍惚の表情を浮かべる彼に見つめられ、ますます身体が熱くなっていった。
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