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お兄さんといいことがしたい!③

 でもでも、やっぱりお互い気持ちよくなって来ると、ついつい気が大きくなってきて、やりたくなってしまうんだよなぁ。ぎゅうと兄を抱き締め、首筋に舌を這わせていると、 「知玄(とものり)……」  兄が苦しそうに言った。兄が前方向に身体を捻った。ぢゅぽ、と僕のものが兄の中から抜ける。 「知玄、前からして……」  珍しく兄が積極的だ。僕は嬉しくなって勿論! とふたつ返事で答える。避妊具はちゃんと根本まで装着されている。枕を兄の腰の下に差し入れ、兄の上に乗り、大きく開かれた脚の間に、僕は身体を沈めた。 「んんっ……あっ……!」  背中を仰け反らせる兄の腰を僕は両手で掴み、ぎゅっぎゅっと下半身を兄に押し付ける。僕のものはめりめりと奥深くまで入り、Ωの大事な部分に侵入する。まるで一組の刀と鞘みたいに、僕らの身体はぴったりと添う。 「あ……気持ちいぃ……」  兄が蚊の鳴くような声で言う。  両手を繋ぎ、指と指をしっかり絡め合う。薄い皮膜を通してでも、兄の中の細かくて柔らかな襞の感触が伝わってくる。すごく気持ち良くて、気を抜いちゃうとすぐに出してしまいそうだ。 「お兄さん、お兄さん」  僕は無茶苦茶に兄に口付ける。布団の中が熱気に満ちていて、身体と身体の隙間にちょっとくらい外気が入り込んで来ても冷めないほどだ。 「お兄さん、動きますよ」 「ん……」  ゆっくりとグライドを始めると、兄の中がきゅうきゅうと僕を締め付けてきた。布団がずれるのにも構わず、僕は腰を前後に大きく動かす。仰け反る兄の首もとを貪るようにしゃぶる。腰の動きを変えて小刻みに激しくすると、兄の内腿がひきつるのを脇に感じた。 「は、あ、あ……とものり……!」  僕が鼻面で兄の上着を押し上げ、昔より少し薄くなった胸板の頂を啄もうとすると、兄は慌てて繋いでいた手を振りほどき、上着を引き下ろして、「そこはダメ、やだ」と、いやいやと首を振った。その姿が大変色っぽくて、僕の興奮は最高潮に達した。 「お兄さん、そろそろ……」  早急に腰の動きを激しくすると、 「あ……やだっ……それ、おかしくなる……あっ、ああっ……………あ。」  突然兄のテンションがすとんと地に墜ちたので、僕はつられて兄の視線の先に目を向けた。

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