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ただ、もう、僕のなか、深い場所にまで滝口さんが挿ってる。それだけが、ほんとに気持ちよくて。ひどく上擦って、上手く継げない呼吸。甘い悲鳴みたいに喘いで。
全身がびりびりしていて、いたずらに胸を食まれたら、その刺激だけで達しそうになる。
やわく歯を立てられた肩や、きつく吸われた首すじ、胸元、脇腹。そこここに散らされた、赤い痕。耳や指をたんねんに舐められて、そこから溶けてしまうかと思った。
でも、本当に溶け出してるみたいにぐちゅぐちゅに濡れそぼった僕のものには、滝口さんは触れてくれない。
「ここ触ったら、瑠姫君はイッちゃうでしょ。だから、まだ……だめだよ」
「ひ、ひんぅ、ぅ」
「その代わりに、なかをすごく……悦く、してあげる」
滝口さんの長い指が見つけてた、僕のなかの、弱いところ。そこを凶暴な屹立でいいようにごりごりされて、それだけじゃなくて、開かれたばかりの最奥へと、炎のかたまりみたいな熱を捩じ込まれる。
どうして生きていられたのか、わからない。
それはほんとに、雲の上のまっしろな世界へ投げ飛ばされるみたいな。強くて熱くて、途方もない。
「あイ、イっちゃ、いっちゃう……っ」
「うん……一回、出そっか。またすぐ……、もっと、気持ちよく……して、あげるよ」
「んっん、ひ、あっあ、ああっあああっ」
滝口さんの熱い身体にしがみついて、揺らされるままに、喘ぐ。
それを何回、くりかえしたのかな。
何度でも、どうしても気持ちよくて。まるでどろどろの蜜の沼に二人、浸かるみたいに。
もう声すら尽き果てた後、ぐったり疲れて動かない身体を滝口さんの腕に委ねたまま、僕はわかった気がしたんだ。
きっと、恋の花が咲いてた。
滝口さんと僕の体に、芳しくて甘いその蜜を、滴らせるために。
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