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第三章・4

(や、ちょっと。やめ……)  スカートの上から、ストッキングと女性用ショーツに閉じ込められた伊予のペニスを、痴漢はゆるゆるとさすり始めた。 「だ、ダメッ」  身をよじろうとしても、四方八方から人に押さえつけられた体は動かない。  痴漢はさらに、ゆるく膨れ始めた伊予の分身を揉んできた。 「ヤ、ヤだ」  小さな悲鳴の反抗は、周囲の耳には届かない。  だが、伊予を嬲る痴漢には聞こえたようだった。  彼は耳元に口を持って来て、煙草臭い息と共にささやいた。 「イヤじゃないだろ? もう、こんなに勃ってるぜ」  男の言う通り、伊予の身体は意志に反して火照り始めている。  ついに痴漢の手はスカートの中に潜り込み、ストッキングの薄布越しに伊予を扱き始めた。 「……ッ! ぅう、ん! っく、ふ、うぅ!」 「騒ぐなよ。女装してるって、人に知られたくないだろ?」  ぞくり、と伊予の背中に倒錯した快感が走った。  ばれないように女装姿を他人に見せて悦んでいたが、今日はその上痴漢被害にまであっているのだ。 (こんなとこ、人に見られたら……!) 「う、くッ!」  とろり、と伊予の先端から先漏れの体液が溢れた。

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