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第四章・8
「いらっしゃいませ……、あれ?」
ドアベルが鳴り、『がらくた』の石丸は挨拶の語尾にクエスチョンマークを付けた。
入って来たのは、常連の伊予だ。
だが、今日は連れがいる。
背の高い、伊予と一回りは年の離れた風のナイスガイだ。
「こんにちは、マスター」
「いらっしゃい、伊予くん。そしてこちらは、もしかして」
「大沢です。いつも鹿久保がお世話になってます」
ははぁ、とマスターはうなずいた。
伊予くんの憧れだった、噂の大沢さん。
こうして仲睦まじく来店してくれた、ということは……。
「大沢さん、お噂はかねがね聞いていますよ。どうぞ、おかけください」
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