68 / 144

第三章・5

 横山、グッジョブ!  凱は息を呑む怜也に、そっとキスをした。  一瞬の沈黙の後、割れるような歓声や悲鳴、怒号、その他もろもろがあがった。 「やったやった! キスした! ひゅ~ひゅ~♪」 「ああ、由良様ぁ~ッ!」 「一ノ瀬、殺す! 後で絶対、死なす!」  大騒ぎの中、怜也は凱の腕の中で、信じられない、とつぶやいた。 「最高の演出だろ?」 「馬鹿……」  あとは匠の名ナレーションによって、幕は降りた。 「豊穣の神様に、感謝します!」

ともだちにシェアしよう!