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第三章・11

 もう少し量を増やして、さらに塗ってみる。  怜也が嫌がる様子がないので、たっぷり指に絡めて入れてみた。  すぐに怜也の後膣は、凱の指を一本受け入れた。 「あっ、あぁん。んぅ、くッ、うぅ」  はぁはぁと怜也の息が上がっている。  明かりがないので、その表情がなかなか見て取れない。 「大丈夫か、怜也?」 「あッ、あッ、凱……ッ。ぃい……。気持ち、ぃい……」  その声にすっかり興奮した凱は、指を二本に増やした。  ぷちゅり、くちゅりと音を立てて抜き差しすると、怜也はこれまで聞いたことのないような響きの色で悲鳴を上げた。 「あぁんッ! あ、やッ。や、あぁ。はぁああ!」  何ていやらしい声。  一生懸命耐えても耐えても漏れてしまう、嬌声。  湧き上がっては弾ける、身もだえするような気持ち悦さ。 「やッ! やだッ、凱。恥ずかしいぃっ!」 「大丈夫だから。恥ずかしくなんか、ないから」  凱も必死だった。  ローションを継ぎ足し、指を三本に増やしながら、片手では股間のファスナーをもどかしく下ろしていた。  これでお終いにはしたくない。  せっかく怜也が気持ち悦くなってるんだから、今夜は最後までイキたい。  指で体内を探りながら、体を被せて頬擦りした。  指だけでなく全身で、その髪の毛一本までも使う気持ちで怜也を愛撫した。

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