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第一章・7
午後の授業を終えて帰途についていると、明るい声で呼び止められた。
「凱、ちょっといい?」
「あん?」
以前はよく、遊びでセックスをしていたガールフレンドだ。
怜也に入れあげちまってからは、すっかりご無沙汰になってしまったが。
「何だよ。久しぶりにヤるか?」
そんな軽口を叩きながらそのまま歩いていると、女はもう一人の連れの少女を前に押し出してきた。
「まぁ、アタシもヤりたいんだけどさ。今回は、こっち。このコ、女にしてやって欲しいんだよね」
「何だとぅ」
薄化粧してピアスを付けた少女が、目をきらきらさせてこちらを見ている。
セックスへの興味津々といった風のこの少女、まだ処女だというではないか。
「私ももう15歳だからいいかげんバージンとはサヨナラしたいんだけどね、できれば初めては憧れの人がいいな、なんて」
「俺が憧れ、ってか?」
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