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第一章・8

 凱はご機嫌に笑った。  憧れ、なんて言われて悪い気はしない。  腕を絡ませ、体を擦り付けてくる仕草に、結構イケイケの乗りのいいタイプと見た。  これなら、いざこれから、という時に、やっぱりやめる、なんて泣き出すような事はないだろう。 「いいぜ。何なら、今からすっか?」 「マジ!? 嬉し~♪」  ふと、怜也の顔が胸に浮かんだ。  寂しそうな眼で、こちらを見ている。 (いや、浮気じゃねえよ。一回きりだ。浮気のうちに入らねえ)  まずは汗を流したかったので、そのまま少女を伴って男子寮へと連れ込んだ。  シャワーを浴び、まだ日の沈まない明るい室内で、二人もつれあった。

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