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第一章・9
「あッ、あぁん。やだ、ちょっと、気持ちいい……」
丸い乳房に手を這わせ、乳首を思いきり舐めて吸った。思えばこのところ、ずっと怜也としか寝ていない。
久々の女の体は、凱を夢中にさせた。
手を下に伸ばし秘所を探ってみると、もう充分に濡れている。
「ぐちょぐちょじゃねえか。お前、ホントに処女かよ」
「いやぁ。恥ずかしい♪」
舌先でなぞり、唇を当てて愛液を吸った。
「あッあッ、うぅん」
身をよじり、腰を浮かせて淫らにうねる体を組み敷き、凱はそっと挿入した。
処女だっていうんなら、優しくしてやらねえとな。
そんな思いやりを自分の心に植えつけてくれたのは、怜也なのだ。
初めてひとつに結ばれたときのことが、頭に浮かんだ。
やばい、とそれはすぐに振り払い、目の前の女に集中する。
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