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第二章・2

 のんびり構えていると見せかけて、少女が去ってしまうと慌てて駆け出した。  授業なんぞ放ったらかして男子寮へ戻り、ベッド周りをくまなく探した。  枕をぱっと、どけて見てみると。 「あった……」  光る小さなピアス。  一見して女物と解かるそれは、これは俺のピアスです、とはどうあがいても言い訳できない。 「きっと昨夜、怜也はこいつを見つけちまったんだ。そんで、結局抱かせてくれなかった」  そう考えれば、今日のどこかよそよそしい態度も合点がいく。  大失敗だ。  忌々しいピアスをポケットに入れると、ぱん、と両手で頬を叩いた。  とにかく、ぐずぐずはしていられない。  戻ってきたと同じくらいの勢いで、今度は学校へ向かった。

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