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第二章・7

『そのままのお前が、一番好きなんだ』  この凱の言葉に、怜也は肩の力が抜けた心地を感じた。  自由奔放で型にはまらない凱に、心のどこかでコンプレックスを抱いていた怜也。  生真面目な自分は、彼にはふさわしくないのかと悩みもしたが、それも彼の温かい言葉で溶けて消えた。 「無理してセックスしなくてもいいんだよ。こうやって、二人でごろんって横になってるだけでも」  そんな事を言いながらも、ベッドの上に座る怜也にちゃっかり膝枕をしてもらっている凱は、一体どこまで本気なのか。 「もう、これならベッドじゃなくってもできるだろ。ソファとか」 「ん~、その気になったらいつでもヤれるように、ってヤツ?」 「馬鹿」  怜也、笑っている。  この笑顔が見られれば、俺は最高にハッピーなんだ。  膝に頬ずりして手で腿を撫でまわしていると、怜也の手が髪を梳いてきた。

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