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第二章・9

「んっ、ふ。ぅん……」  怜也の密やかな喘ぎが、たまらなく愛おしい。  長い熱いキスを終えて、額を合わせてくすりと笑った。 「そっちから誘うとか、なんて悪い子になっちまったんだ」 「その気になっちゃったみたい」  体を撫でさすりながら、互いの衣服を脱がせた。  手際がいいのはどうしても凱の方なので、怜也が素裸になっても自分の方は前をはだけただけという有様だ。  それでも素肌の胸を重ね合わせて、互いの体温を分け合った。  体を擦り付け、互いの乳頭を触れ合わせた。 「……んっ。ぅん、あぁっ……」  怜也が感じているようなので、凱はそのまま自分の乳首を擦り付け続けた。  どんどん硬く尖ってゆく、怜也の胸の蕾。  自分の乳首で感じるそれは、むしゃぶりつきたいくらい存在を増している。

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