111 / 144
第三章・3
夢中で腰をやった。
熱い体内と絡みつく内壁。
押し出すかと思えば呑み込んでくる蠕動にもたらされる快感。
半ば朦朧となりながら悦楽に浸った。
眼に入るのは、頬を染め髪を振り乱す怜也。
必死でシーツを掴んでいたが、やがてその手は凱の首にまわされてきた。
耳に入るのは、絶え間ない喘ぎと甘い悲鳴。
普段より高くて細いその声は、今この時しか聴けない声だ。
俺にだけ聴くことが許された声だ。
「んッ、ふ。ん、んぅ! あッ、あッ、あぁッ!」
その姿に、その声に、熱い昂ぶりがどんどん湧き上がってくる。
射精感が、どんどん募ってくる。
首にまわされた手に、きゅっと力がこもった。
怜也の体が弓なりに大きく反り、凱の腹に温かな体液が飛んできた。
「ごっ、ごめん。ごめん!」
後膣に搾り取られそうな力が入り、強烈な射精感が凱を襲った。
「いいさ、お互い……様ッ!」
「あッ! あぁああ!」
一気に精を吐き出した。
頭がショートしそうだ。
実際、眼の前がチカチカしやがる。
あぁ、最高。
ともだちにシェアしよう!