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第二章・2
「教師のオヤジに見つからねぇように」
二人で、そっとテントから抜け出した。
月がきれいだ。
大潮の干潮を向かえ、潮はずいぶん沖まで干いている。
人目につかないよう、暗い海岸林沿いに歩いた。
「あの磯の向こうに、もうひとつ小さな砂浜があるんだ。そこまで行こう」
「うん」
月の明かりが手伝ってくれるので、岩場も難なく乗り切った。
ぐるりと回ってキャンプの見えない場所まで来ると、入り江の小さな浜が出迎えてくれた。
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