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弐
***
「細っせえな。ちゃんと食ってんの?」
「隠すなよ」
「っ!」
後ろにいた大きな男に両手首を掴まれて、股間を隠せないよう後ろへと思い切り引っ張られる。
「何だコレ……ちっちぇえっ」
「リク、そんなに笑うなよ。鈴ちゃんが傷つくだろ」
恐怖に縮こまってるペニスを嘲笑 うのを制止しながら、鼻で笑う佐倉の姿に鈴斗は泣きたい気持ちになった。
「カイ、ベッドに運べよ」
「オッケー」
「あっ、なっ……」
途端に視界が回転し、担がれたのだと分かった途端、ベッドの上に放り投げられ何度か体がバウンドする。
「ううっ」
衝撃に低く呻きながらも鈴斗はなんとか起きようとするが、乗り上げてきたカイという男に肩を抑えられ倒された。
「止めてっ」
「ほら、手はこっちだよ」
「いっ……離せ」
仰向けに倒されたままで手首をリクに固定され……万歳をするような形で頭上へと腕を引き上げられ、パニックになった鈴斗は脚をバタつかせて抵抗する。
「あれ? もう忘れたのか? 悠くん……どうなってもいいんだ」
「冷たいなぁ」
「あ、違うっ……言うこと、聞くから、悠くんには何もしないで!」
鈴斗が必死にそう言い募るとククッと喉を鳴らした佐倉が「ホントにお前、健気だなぁ」と、紐を手に取り呟いた。
抵抗しないと言ったのに……手首は左右バラバラに括られ、膝の辺りを縛った紐も左右の手首と同じ所へと腰が浮くように括られて、大事な場所を隠す事が出来ないようにされてしまう。
「なんか鈴ちゃんカエルみてー」
「ココなんかまだ子供じゃん」
「いっ……触らないで!」
ペニスの先を摘んだ佐倉がもう片方の手を動かしてアナルの縁を軽くなぞり、そんな場所に触れる事が信じられずに鈴斗は叫んだ。
「ケツの穴まで晒しておいて、触るなは無いだろ?」
馬鹿にしたようにリクが言う。
「何? 鈴ちゃんもしかして、ココはまだ未使用とか?」
「お前ら付き合ってんだろ? ヤッて無いとかありえなくね?」
「……そんな事、あなたたちには関係ない」
佐倉とトモにもまくし立てられ、嘘の吐けない鈴斗の顔は見る見るうに赤くなり、声は自然と震えてしまった。
「へぇ、悠ちゃんとはまだセックスしてないんだ。じゃあ、優しくしてやらないとな」
「やっ……止めてっ、それだけは……あぅっ!」
『しないで』と続く筈の言葉は、ペニスを強く握り込まれて悲鳴へと形を変える。悠陽 とは……付き合ってから三ヶ月程になるけれど、扱き合う行為以上へはまだ進んでいなかった。
「優等生は童貞くんなんじゃねーの?」
「かもな。童貞同士とかマジ痛ぇから、俺らがちゃんと教えてやるよ。鈴ちゃん、〝お願いします〟は?」
「いゔぅっ……ねが……しま……」
ペニスをギリギリと締め付けられ、余りの痛みに震えながらも、鈴斗はどうにか口を開く。本当は……今すぐにでも逃げ出したいが、悠陽の為ならどんな事でもしなきゃいけないと、自分自身に言い聞かせた。
「仕方ないから聞いてやるよ」
「うぅっ」
途端、解放された鈴斗の性器が、ジンジンとした痛みに襲われる。
「まずは良く解さねーと」
「ひっ、やっ……あぁ」
手渡されたローションを開けた佐倉がそれをアナルへと垂らし……ひんやりとした感触に、鈴斗はビクリと体を揺らした。
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