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まあそれなりに綺麗な子だとは思う。 男にすれば華奢だし、小顔だし可愛いって言った方が似合いそうな子。 俺じゃなくてもよりどりみどりだろうに。 「伝説の千人斬り悠人君にバージンをもらって欲しいってさ、結構ここに通って待ってたんだよ、あ、彼は棗君、よろしくね」 ペコっと頭を下げて、潤んだ瞳で俺を見る。 以前の俺なら、まあいいか、って頂いて・・・たよな。 誰でも良かった、岳以外は誰でも。でも、今は違う。岳以外は誰もいらない。岳がいい。もう、良い加減な俺は辞めて岳だけを愛して行くって決めたんだ。 俺の目の前で、楽しそうに会話を楽しむ岳を見れば、どれだけの束縛で雁字搦めにしてたのかってわかる。 岳が他の奴を寄せ付けないように生きて来たことも知ってる。 それは俺の為に俺だけを見て生きてきたこと、俺のしてきたことに必死だったことも。 そんな岳がbarに行きたいと一緒にきた意味。俺に見せつける為じゃないこともわかってる。 だけど何に為になのか、真意はわからない。 「俺よりもっといい人いるよ」 そう言えば、潤んだ瞳でブンブンと頭を振った。 「悠人さんがいんです。僕、結構前に会ったことがあるんです。悠人さん、綺麗な人を選んで・・・僕もあんな風に悠人さんに、選んで欲しかったんです」

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