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過去──54.*

 ロイズは再び穿ちを再開し、あとは思い通りに快楽を追う行為に集中し始めた。 「ぁ、あ、ぁ、い、い゛た」  ロイズはトイの膣内に射精することだけを目指しめちゃくちゃに腰を振り始めた。  衆人環視の中小さな子どもに圧し掛かり腰を振っている姿は傍からみれば随分みっともない光景だったが、ぐぷっぐぷっ、ぬちゅっぬちゅっという淫猥な水音を聞き続けていくうちにソンリェンの方も腰の奥からぬるい性衝動がせり上がってきた。  ロイズは鬼畜で残虐性を持ち合わせた男だが、家柄故にそうそう表に本性を出せる男ではない。彼の父親もそうだったらしい。長年押し込められてきた性癖や性欲を爆発させることのできる玩具の存在は、彼にとって大変喜ばしいことなのだろう。  相手の人権を踏みつけただの穴として扱うという行為は、なかなかに嗜虐心がそそられる。  それに、この子どもはソンリェンにとって好みの顔でも体つきでもないが、エミーやロイズの反応を見ると存外いい穴らしい。せっかくなので使う気ではいたが、この子どもで抜いてみたいと確固たる意志ができたのはこの時だった。 「……ッ、ああ、いきそうです……く、出る」 「あ、ぁあ、あッ……う!」  得意の敬語を忘れたロイズが小さく唸り、腰を突き上げて腰を震わせた。  放出の音は流石に聞こえないが子どもの膣内でぽっこり膨らんだロイズの欲が薄い腹の中で断続的にうねるのが見えるし、中に射精される衝撃に子どもがびくんびくんと体を仰け反らせるので、だいたいわかる。  エミーはその光景に大層興奮したようだ。ごくりと息を飲んだレオも、ロイズの精液が噴き出す結合部をしっかり見つめている。 「や……ああ、あ……ぁァ、ァ」  絶叫しながらずり上がるトイの身体を引きずり戻し、ロイズが最後にと最奥に叩き込んだ。内部に擦りつけるように腰を回し、一滴も残さぬように全て出しきったようだ。  ロイズは身体を弛緩させ、大きく息を吐き力を抜いた。 「、は、すごいですね……締まりが」 「だろ、だろぉ?」 「っしゃ、次は俺だな~」  ゆっくりとロイズが肉棒を抜き取ると、ちゅぷんと音を立てて未だに硬度を保ったままの肉欲が穴から飛び出した。  繋がっていた部分からとろり、と白い液体が溢れてぷつりと切れる。  二人の人間に使用された子どもの膣は、赤色と白濁液が周りに飛び散り酷い有様だった。褐色の中でもわかる赤い内壁はわずかにめくれあがり、中の色を余計赤く見せている。  今度はエミーが子どもの腕を抑え、横にずれたロイズに変わりレオが子どもの足を抱えて突き入れようとした。  その時、部屋の扉がノックされて全員の動きが止まった。  この屋敷で、今まさにこんなことが行われているこの部屋に入ってくれる人物は一人しかない。ロイズの家に仕える壮年の使用人だ。  口も堅く重宝している男らしいので彼がここの屋敷を取り仕切ることになっていた。 「入っていいよー」  明るくエミーが答えると控えめに扉が開かれて、予想通りの使用人が現れた。 「失礼します」 「なに、どうしたの?」  滅多なことがなければ呼び出しがない場合は誰も来るな、と命じていたので、それなりの理由があるのだとは思ったが、それがまさか自分への用事だとは思ってもいなかった。 「ソンリェン様、お客様がお見えです」 「あ?」  この屋敷に、ソンリェンの知り合いが来ることはありえない。知り合いには来るなと命じてあるからだ。  ソンリェンに逆らう奴などいない。いるとすればそいつはバカだ。 「御令嬢のジャニス様という方が」 「……クソが」  バカだった。  それが適当な女であれば日を改めろと言えるのだが、どうにもそう邪見にするのも難しい女だ。なにせ父親と親交のある格式高い家の一人娘であるため断りづらいのだ。  だがこんな時にというべきか、ソンリェンの欲望はしっかりと反応している状態だった。この有様で例の御令嬢に会いにいくのも憚られる。  トイレかどこかで抜いていかなければならないがそれも癪だった。 「あらら、ジャニスちゃん。確かパパから紹介されたから断れなかったんだっけね、かあいそ」 「もってもてだよねえ、ソンリェンってば」 「ほんとですねえ」 「うるせえ」  一番睨みやすいレオを一睨みすると、予想通りレオは肩を竦めてでかい図体をどかせた。 「しゃーねえなあ。ソンリェンほれ、順番譲ってやんよ」 「……賢明な判断だな」 「素直にありがとうって言えねえのかお前はよお」  ぶつくさ恨みがましくしつつも、ほらよ、と灰皿を手渡してくる当たりわかっている男だ。レオはソンリェンにとってこの4人の中で一番付き合いやすい男だった。  ほとんど煙も出なくなっていた吸い殻を差し出された灰皿に押し付ける。 「あ、ということで、御令嬢には暫くお待ちくださいとお伝えして頂いても構いませんかねえ?」 「承りました。玄関傍のお客様用の一室にお連れしておきます」  使用人は眼前で繰り広げられている残酷な光景にも眉一つ顰めず、一礼して部屋から去っていった。ソンリェンが言うのもなんだが、ここの屋敷の中はあまりにも無秩序で、狂っている。  そして、だからこそこの4人が集まれる。 「おい、ロイズ」 「なんですか?」 「穴拭け」 「全く、潔癖ですねえ」  くすくすとロイズが笑いながら、ソンリェンの指示通りにかぱりと大きく広げられた子どもの股の間を取り出した布で拭き始めた。  今までとは違う感触にびくりと跳ねた子どもの身体は、四方から抑え込まれていて身動き一つも取れない。 「な、に、やぁ、あ、あぁ」 「動かないでくださいねえ、綺麗にしないとソンリェンが入れたくないんですって」 「ほーんと、わがままな女王様だこと」 「黙れ、殺されてえのか」  女顔であることは自覚しているが、それを指摘されるのは我慢ならない。しかし順番を譲ってもらった事実は事実なので一睨みするだけに留めた。あとで殴る予定だが。  ロイズが布ごとぐちゅっと中指を突き入れ、ゆるく掻き回し汚れを拭いた。  それを何回か繰り返せば、布にとろりとした白濁液と赤がそこそこの量染み込んだ。 「このぐらいでいいですかねえ」 「さっさとどけろ」 「お前ね」  レオを押しのけ、礼儀がなってねえと怒鳴るレオを無視してズボンと下着を少し下げて陰茎を取り出し、幾分か綺麗になった入口にさっさとそれを擦りつける。スリットの入った多少長いシャツが邪魔臭かった。  視界に入ってくる幼い男芯には相変わらず舌打ちが止まらないが、前の二人があそこまで興奮していたのだ、苛立ちを凌駕するほどの逸材かもしれない。 「ゃ、いや、だ」  濡れた瞳で見上げてくる赤色の瞳は別に見なくとも構わない。これまでの二人のように声をかけてやる必要もない。  ソンリェンにとって今必要なのはこの子どもの穴だけで、ここさえ使えればいい。 「ぃや……ねが、や」  初めて見た顔ぶれのソンリェンに淡い期待を抱いたのか、子どもはすっかり青ざめた唇で必死に懇願してきた。  それを綺麗に無視し、子どもの細すぎる腰を鷲掴みぐ、とひくつく割れ目に先端部分を押し付ける。  ぬち、と湿った音を奏でて狭い内壁が絡みついてきた。 「ぁ―――や、やだ、やぁあ゛……」  子どもが腰を引いて首を振る。  汗に濡れた長い赤茶色の髪が、汗ばんだ褐色の肌にぺたりと吸い付いている光景に少しだけ興が乗って、ためらうことなく一気に突き入れる。 「ァ……ッ、ッ、ひ」

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