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4日目

 皇子を抱く。  ふたりだけで。  皇子は抵抗はしなかったが、泣いた。      奴隷の名前を呼びながら。  側にいてくれたから耐えられたのだ。  「名前を心にしまえ。いくらでも好きな男のことを思っていい。でも、口にするな。出したなら、あの奴隷は殺されるぞ」  教えてやった。  皇子は完璧だ。   でも、脆い。  その強靭な肉体とは異なり、純情で、脆い。  淫らな肉になり、喰いに来た奴らを逆に喰い尽くせるだけのモノにならなければ、犯され殺されるだけだ。  せっかく仕込む身体を、貴族だか王族だかの遊びで殺されるのは男の好みじゃない。  胸も完成していた。  鍛えられた胸に咲く乳首は尖り、膨らみ、熟れていて、舐めて噛みたくなる形になっていた。  吸って、舐めて噛む。  ああっ  ああっ  身体をふるわせて叫び、堅く立派な性器から液体を零す。  いやらしい。    大人の肉体のいやらしさだ。  男でも女でもない少年達のいやらしさとはまた違う。  だがこれは、逆に観ている連中の気をひくはずだ。  奴隷の名前を口にしなかった。  皇子は愛する奴隷を守るだろう。  でも思っているのはわかる。  「感じて乱れろ。全部があの奴隷のためになる。そして、お前が復讐を果たし、あの奴隷と一緒になるための唯一の方法だ。お前はあの奴隷の為に感じてる。あの奴隷のために。だから、奴隷に抱かれてるのと同じなんだ、これは愛する男とのセックスなんだよ」  詭弁だ。  だが信じないといけない。  皇子も奴隷も。  皇子は男の唇を舌を指を受け入れた。  愛する者のモノではないとわかっても。  感じて乱れた。  それだけがドアだと。   助かるためのドア。  復讐を果たすためのドア。  「いい子だ。もっと乱れてみせろ」  男はゆっくり皇子の穴に性器を沈めていく。  皇子は叫んだ。    気持ちいい      気持ちいい  イクぅ  そして入れられただけで、射精した。  その淫らさに男は笑う。  いい感じだ。  皇子は愛する男を思って尻を振る。  絞りとる。  可愛く、可憐でいやらしい。  これが、愛するモノのモノだと思い込むことを捨てて、泣いているからこそ。  でも。  でも。  これは。  皇子にとっては愛する男とのセックスなのだ。  繋がることをまだ許されない、愛する男との。  胸を摘まんでやれば、身体をひきつらせ、中だけでイク。  蠢き欲しがる中の熱さ。  こんなに熱い孔を知らない。  知らなかった。  男は楽しくなってきた。  腰を上げさせ、奥をこじ開ける。  そこを知ってはいたが、快感としては知らなかった皇子が悲鳴をあげる。  もう苦痛ではないからこそ。  愛しい男の名前の代わりに叫んだ。  もっと  もっとぉ  犯してぇ  完璧だった。  わかってきてる。  どうなればいいか。  でも、まだ。  完璧じゃない

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