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第10話(R18)
「ライル! ライル!! あのバカ。もう魔力耐性なんて殆ど効果ないのに」
スグルがライルの亀頭に施した器具は魔術で生み出したものではない。しかも、解錠が必要な貞操帯の類のものでもない。
スグルは気を失ったライルを見ると、ライルの亀頭には陰茎を刺激していた物体がさらに細くなり、入り込もうとしている。
「ンっ、うっ……」
気を失いつつ喘ぐライルを映し出した壁の一部をスグルはかろうじて残っていた魔力を使い、壊そうとする。
だが、出来なかった。
「えっ……」
一瞬、何が起こったか分からないが、高い天井がスグルの視界に飛び込む。何かに床に転ばされたとスグルは思ったが、それにしては床に当たった衝撃や痛みを感じない。
その代わりにスグルの顔以外の箇所にはツルツルとした感触が襲う。
「う、動けない?」
混乱するスグルはミルロルという自分の姿を鏡で映すような術をかける。いかに魔力が残り少なく、杖がないとはいえ、この程度の魔術、スグルにとっては鼻歌程度のものだった。
鼻歌程度のものだったが、その行動は後にスグルにとって激しい後悔することになった。
「何だ……コレ?」
先程、ライルを犯していたと思われる無色透明なヘビはまるで棺桶のように姿を変え、スグルの全身を包むようにして纏わりついている。
しかも、それだけはなく、魔術士が着るローブや下着、ブーツも跡形もなく消えて、スグルは文字通り、全裸で捕われていた。
「はっ、俺もライルみたいに犯すって?」
スグルはライルとは違い、強気な口調で言う。
しかし、かなり分が悪い。
いかに、魔力が強い魔術士だとしても、魔力を維持したり、増幅するにはそれなりの装備がある。それが、素っ裸で、しかも、かなり魔力が減っている状態だと魔力の代償に身体の一部や命を持っていかれる可能性もあるのだ。
「とっとやれ! その代わり、俺はライルよりも耐えられると思うがな」
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