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第12話(R18)

「ん、うっ……」  スグルと合流しようと、ライルが縄梯子を登っている頃、スグルは全身を包み込まれ、性感帯を責められていた。  せめて、無色透明ではなく、何か色がついた物体か、透明でない物体であれば知覚する情報もそこまで生々しくはなかったかも知れない。  先程、スグル自身がかけたミルロルという鏡の魔術によってスグルには自身の乳首も陰茎も無色透明の物体の中で恥ずかしい程、赤く立ち上がっているのが分かる。あまりの痴態に目を塞ぎたいが、目を閉じればそれだけ視覚が遮断され、聴覚や体性感覚が鋭くなる。  静かな塔の中に響くぐちゅぐちゅとした音、身体の外側だけではなく、身体の奥底にある性感帯を掘り起こされる感覚は耐えるには難しいものだった。 「(いつまで続く……こんな事が……いつまで……)」  声に出すことなく、スグルは考えを巡らせる。  どうやら、無色透明の物体は捕食目的でこんなことをスグルにしている訳ではないと思う。 確かに、世の中には女ではなく、男を捕らえて精液や前立腺液、それらを作り出す器官を食すような悍ましいバケモノもいるという。あとは、身体を喰われてもすぐに再生したり、半永久的に体液を分泌し続けるようにしたり、人間では考えられない身体に作り変える。直腸に陰茎のようなものを挿入し、バケモノの子を孕ませたりすることもある。  と言うが、それらの兆候は今のところない。 「(強いて言えば、何度もイカせようとしてる……)」  同じ個体ではないだろうが、先程、ライルを犯していたヘビ型の無色透明の物体は陰茎を執拗に責めていた。だが、亀頭に埋め込んだ器具が邪魔していて、射精することはなかった。  そして、ライルが気を失った後、亀頭へさらに細くした無色透明の物体を差し入れ、陰茎側からも前立腺を責めているようだった。  そう、ちょうど今のスグルがまさにそうであるように。

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