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第20話(R18)
ファウィの国の北部に位置する賢者の山・ウィマウ。
かつて、大賢者・ヴァージルが魔術研究や鍛錬の為に籠ったという小屋や洞穴があり、同じような小屋が数軒ある。その中でも、一際質素な小屋にクィルはテレポルトという瞬時に町から町へ移動できる呪文でもってスグルを連れて入る。
本来なら人気のいない外観から質素ながら温かみのある内観まで堪能しつつ、甘いムードに浸り、体を重ねることもできなくもないが、スグルは既に粘液に冒され、淫毒に冒された身体だった。
クィルはスグルをベッドではなく、脚を開いたまま、天井から固定できる台へ載せる。
「ゴア」
クィルは呪文を唱えると、スグルの上半身には布で覆われていたまま、股は天に向かって開かれる。陰茎から会陰部、肛門の閉じられた入口まで本来ならば隠され、秘めた場所が晒される。
「被験者、トレジャーハンター・スグル。スリメの塔のスリメ毒の採取及び治療を始めます」
クィルはあらゆるスリメ毒を防ぐ薄手の手袋を自らの両手に装着すると、粘液で、既にしとどに濡れ、潤った直腸に指を入れる。
「うっ……アぁ……」
意識の半分混濁したようなスグルの呻くような喘ぎ声にもクィルは躊躇なく事務的に指の角度を変え、入口から前立腺付近までの粘液を採取していく。
「あと数ミリで、前立腺と言ったところでしょうから一旦中断し、尿道側の採取を始めます」
クィルはまるで、学者か研究者のように一切の慈悲もなく、今度はマドラーくらいの細さのガラス製の棒を数回に渡って、スグルの亀頭から膀胱、さらに男性の臓器まで入れる。
「ぐっ、かぁはっ!」
特別、クィルの手元が狂ったという訳ではない。
だが、場所が場所だけにスグルは完全に意識を取り戻す。
「気がつきましたか、スグル君」
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