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第22話(R18)

「お待たせ。さっき、クィルに君が出したのを見せたら、もう身体の方には既に殆ど毒はないみたい」  どうやらライルの膀胱には元々、スリメは入り込んでいなかったようだ。 「ハァ、はあ、ハぁ……フィ、リ……プさ……ん」 「ただ、念の為、前と後ろで2回ずつイッて、それでも、反応がなかったら、大丈夫らしい」  度重なる射精に息が荒く、腹部を上下に揺らめかせているライルはフィリップの言葉に頷く。  先程、フィリップが言った『出すことだけに集中して』という言葉を守るように。 「はぁ、シチュエーションは好みだけど、もっと言えば、君がこんな状態じゃなかったら、俺ので気持ち良くしてあげたいんだけどさ」  フィリップは呟くくらい小さな声で口にすると、ライルの精巣と直腸内の淫毒を出し切る為、今までは放って置かれた胸部や腹部に香油を塗り込める。 「あ、いあ! あつ……い……」 「大丈夫。少し催淫効果があるオイルだよ。中毒性もないし、段々、出しにくくなってるだろ。本当によく頑張ってる。あと、少しだけ頑張って」  フィリップの言葉に香油に戸惑うライルのグリーンの目からは涙が溢れる。  誰かに「頑張っている」なんて言われるのは何年振りだろう。  しかも、己の力不足で、変異ダンジョンの攻略に失敗し、危うく生命さえも奪われてしまいそうになったのに、フィリップの言葉が胸に詰まって、ライルは涙を止める為に目を瞑る。  フィリップの言ってくれたように『あと、少しだけ頑張る』為に。

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