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第12話 (7月) (4) ※R18
「んー…、は…ぁっ!
ぁあ…ッ…!! 凪く…っ!」
デートから帰宅した2人は温めのシャワーを浴びて汗を流していたのだが、約束していたキスを繰り返すうちにヒートアップしてしまい…
「く…っ!
…暑…っ!
…大丈夫?」
「んん…っ、う、ん…っ!」
立ったまま後ろから凪を受け入れた紅葉は呼吸を整えながら大丈夫だと答えた。
「明るいうちからガッツいてごめんね?」
「いーよ…。
あ…っ、ん…っ!」
「中の搔き出すだけ…。
ほら、じっとして?」
「や…、ぁ、んっ、ん…!」
「コラ…。
キリないだろー?(苦笑)」
達したばかりで敏感になった身体の奥を探る凪の巧みな指に反応してしまう紅葉は再び甘い声をあげていた。
「あ…!だって…っ!
んん、ダメ…っ!
あ…、ねぇ!
…今のわざとでしょーっ?」
「バレた?(笑)」
凪の悪戯に文句を言いつつ、抱き寄せた彼に口付ける紅葉…。
「動けなくなるから…あとは夜にして?」
「夜もしていーの?」
「あ、でも凪くんジム行くんだっけ?」
「それとこれは別だから大丈夫。」
恋人の答に笑いながらやっとシャワーを終えた。
「先に晩飯の仕込みしちゃうから…
紅葉はその間休暇な。
終わったら俺はドラムの練習するけど……?」
「僕もする…っ!
今日出来なかったから…やらないと!」
「了解。
水ここ置いとくから…
ん。
イイコにしてて。
…あー、はいはい。お前らもおやつ?」
チュ…と軽くキスを貰って紅葉はソファーに寝そべりながら凪がローテーブルに置いてくれた冷たい氷水(レモン入り)の入ったグラスを手にした。
ちゃんとストローをつけてくれる辺り、さすが出来るカレシである。よく見たらゼリーまで置いてある。
「凪くん…元気だな…。」
凪は愛犬たちにおやつを与えて終えたのか、既にキッチンで動き回っている。
まだ夏の始めだというのに容赦ない蒸し暑さが続き夏バテ気味の紅葉は、疲れ知らずの凪を眺めながらポツリと呟いた。
「ダメ。
今のとこもう一回。」
「はぁい…っ!」
リズム練習での凪は厳しく、一切の甘えは許されない。2人で納得がいくまで練習を重ねた。
そして陽が落ちて涼しくなってから買い出しを兼ねてのんびりと平九郎と梅の散歩。
途中、光輝とみなのマンションに寄って、頼まれた物を届けた。
帰宅して犬たちにご飯を与えてから、自分たちも夕食。
炊き込みご飯に茶碗蒸し、冷しゃぶサラダにワカメと豆腐の味噌汁…どれも完璧に美味しい。
「暑いと冷たい物ばっかり食べたくなるだろうけど、バテるから…
ちゃんと食べろよ?」
と、また甘やかされる。
夕食後は課題とヴァイオリンの練習をする紅葉と、凪はジムへ向かった。
練習を終えた紅葉はテレビのバラエティー番組を流し観しながら、買ってきた雑誌を見ていた。
先ほどのショッピングモールで購入した凪の載っている音楽雑誌である。
「はふ…っ!
カッコいい…っ!!」
ニマニマしながら雑誌を凝視する紅葉…
そのまま真剣に記事を読み進める。
「…本人より雑誌?」
「っ!! わぁーっ!!」
夢中になりすぎて凪の帰宅に気がつかなかったようだ。
驚きの声をあげる紅葉に驚く凪。
「ただいま…。
…課題とか終わったの?」
「おかえりなさいー。
終わりました…!
へへ、ごめんね。
集中してた!」
「…いつまでもそうやって夢中でいてもらえるように頑張るよ。」
「うん。
僕も頑張るね!」
「おー。
じゃあ早速行こ。
2階エアコンタイマーしといたから。
あ、水持って行くか。」
「え…っ?!」
頑張るってそっち?!と、固まる紅葉の手を引いて凪は寝室へと向かった。
End
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