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第93話 (11月) (4) ※R18

「紅葉、…いい?」 「? はい……、ん? 何…? 好きだよ?」 射精後の眠気もあり、ボーっとしていた紅葉は凪の言葉を聞き取れずに首を傾げながら好きを伝えた。 「ん? 俺も。スゲー好きだよ? ってことで、このままもう一回戦いいよね?って。」 「え…?」 「あ、水いる? ちょっと待ってね。 1回抜く…」 「ん…っ、あ…っ!」 まだ余韻の残る身体から凪のモノが抜かれて、その振動さえ気持ち良くて思わず声が出てしまった紅葉…。 「…っ! そんな締め付けなくてもすぐあげるから…(苦笑)」 既にふらふらの紅葉の膝に軽くキスを落とした凪は寝室の小さな冷蔵庫へ向かい、ミネラルウォーターを渡してくれた。 とりあえず数口、水分を摂る紅葉…。 もう一回戦って言ってた?と確認するように凪を見つめて目をパチパチさせていると… ペットボトルを受け取る凪。 「もういいの? じゃあ次は…横向きからのバックでいい?」 「え…? あ…ッ! や、…え…?! もうおっきい…?」 熱い質量に驚きつつ、凪を抱き止める紅葉…。 「はは…っ! どーも。 ローション足すし、ちょっと素股させて?」 「っ!!」 裏側から鼠径部を凪自身で刺激されてビクン…っと反応する紅葉。 触れ合うだけで熱くなり、ローションの助けもあり滑らかに合わさる肌の感触が途轍もなく気持ち良かった。 「あ…ッ、は、ぁ…っ! やぁ…ッ! ん、熱い…!」 「気持ちイイ? もう挿れていい?」 「ん…ッ、 あ…、 気持ち、いい…っ、から…それ、もっと…!」 カワイイおねだりに気を良くした凪はそのまま素股で紅葉をイかせると淡いヘーゼル色の瞳を覗き込んでキスをした。 「んん…ッ!!」 舌を絡め、何度も角度を変えて交わされるキスに2人は夢中になった。 合間に身体を撫でられるととても心地が良くて幸せで満たされる…。 「続き、していい? 俯せになってくれる…?」 「うん…!」 紅葉の肩から背中…腰にかけて、凪のお気に入りの美しいラインにキスを落としていった。 「ん…! …あ、やだ…!」 「ん? …体位変える?」 バッグでと思っていた凪はゴムのパッケージを破る手を止めて紅葉に聞いた。 「そうじゃなくて…… そのままがいい。」 「……お前の負担になるから…!」 「ダメ? …どっかいっちゃったよ?」 凪の手からゴムを奪った紅葉は後ろ手に隠してしまった。 「…(苦笑)…分かったよ。」 ローションを足して紅葉の身体を反転させる凪。 「あ…ッ!! は、ぁ…ん…! アァッ! ぁー…あ、奥…!欲し…っ」 「ん。」 「は、あぁっ!」 背中を反らせて快感に喘ぐ恋人に満足気な凪。 「…キツイ?」 「へーき…っ! あ…ッ、気持ちい…。 凪…っ!あ、ん…、凪も…気持ちいい?」 後ろを振り向いた紅葉は訊いた。 「…控え目に言って最高…ッ」 そう応えた凪と微笑み合うと、重なる手をギュっと握りしめてベッドの波へ溺れた。 結局、そこから2人とも盛り上がってしまい… 眠りについたのは明け方…というかもうフツーに朝だった。 疲れはあるもののいろいろスッキリした凪はそのまま愛犬たちの散歩に行き、ベッドに大の字で眠る紅葉の隣に潜り込んだのだった。 End

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