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第98話 (1月) (3) ※R18

紅葉からの条件は“なるべく落ち着いた感じの部屋”と“優しいのがいい…”だった。 “いかにも”な部屋をノリノリで選ぶこともあるのだが、少し久しぶりになるので恥ずかしいらしい…。 一応、身体の関係を持つようになってもう4年以上になるのだが…。 いつまでも初々しい(?)恋人のお願いにもちろん凪は了承して、いつも以上に甘く接した。 「気持ちいい? 感じやすいとこめちゃくちゃ可愛い。」 「あっ、あっ! や、ねぇ…、電気消してよぉ…!」 恥ずかしいと訴える紅葉。 「今更? もう知らないとこなんてないだろ?」 「そういうことじゃなくて…! お正月食べ過ぎちゃったから…! その…あんまり見ないで…! ん、あ…っ!」 凪は構わず、大きく開かせた紅葉の両脚を抱えて緩やかに中を突く。 しかしいやいやと首を振る紅葉はシーツを握って手繰り寄せようとしている。 「分かった、消すから…。 っ、すげ…、締まる…ッ!」 「ん、ぁあ! あ、奥だめ…ッ! やぁ…っ! 凪…! い…イく、それしたらイっちゃうから…ッ!」 「その顔いーな…。 ほら、隠さない…。 別に…多少太ってもいーよ。」 食べっぷりの良い紅葉を実家の両親が可愛がり過ぎて何でもかんでも食べさせているのは分かっている。 いくら細身の紅葉でもあれだけ食べれば多少肉はつくだろう。 凪は気にするなと笑い、恋人のきめ細かいキレイな肌に手を這わせた。 「あん…ッ、あ、は…ぁ…! んんーッ!」 早々に中イキする紅葉を抱き止めてから、今度は右脚だけを抱え上げ、角度を変えて攻めていく凪。 「アッ! だ、だめ…っ! あ…! ね、1回だけって約束だよ?」 「え? そうだっけ? ってか、だって俺まだだよ?」 「……あれ…? あ、…あっ、んッ! はぁ…ッ、ん、ふ…っ、 んぁあ…! あ、それ…無理…! ぁー、い、…く…っ!」 「あ、待って? 次は一緒にイこ?」 「っ?! やぁッ! あ、そんな…! んん…!」 絶妙なタイミングでコントロールされ、絶頂1歩手前を行ったり来たりする紅葉は凪にしがみついて喘ぐしかなかった。 1度落ち着こうと、凪は紅葉の身体を引き上げて膝の上に座らせるとキスの嵐を降らせた…。 舌を絡め合い、息を継ぐ… 「ん…っ、はぁ……なぎ…っ 好き…。大好き…っ! すき。」 抱き締め合うと身も心も満たされる…。 「ん、かわいいな…。 好きっていっぱい言ってくれるんだ?」 「うん…! 今年の目標…だから…!」 「はは…っ! そりゃあいいね…! …でも俺の方が好きだよ?」 「っ!! 僕も好きだもん…! ね、お願い…っ! 凪…イキたい…っ! あ、ん、もう…、…ッ! んん…、おねがい…!凪、イかせて!」 真っ直ぐな紅葉の愛に満足そうな凪はもう一度恋人を押し倒した。 「マジ最高ッ!」 「ヤ…、 あ、あ…ッ、 ん…ふぁ! ぁ、んー…!そこ、イイ…ッ 好き…! はぁ…ん、なぎ…! 凪の…スゴい気持ちいい……! ん、…イっていい?」 「…いいよ。」 トロトロ状態の紅葉に凪は優しく微笑むとラストスパートに入った。 「ァーッ! ダメ…っ!」 前と後ろ、両方の激しい刺激に紅葉はイキっぱなしになり、精を出し尽くすと最後にはサラサラとした潮を吹いた。 「もうやだ…、恥ずかし…!」 「最高の姫始めだな。」 そう告げて紅葉の頬をムニっと摘まんだ。 「もーう…(苦笑) あの…さ、え? やっぱり太ったかな? …キライになる?」 「だからなんないってば。 こんな可愛いのに…! …スゲー好きだって言ってるじゃん…! あ、Ryuの嫁さんが産後のダイエットで無理し過ぎて体調崩したの聞いた? 頼むからお前は止めてよ? 数日食べ過ぎただけなんだから…家帰ってフツーに俺の飯食べて、こうやって…イチャイチャしてたらすぐ戻るよ。」 「ホント…?」 「…心配ならもう1回しとく?(笑)」 「え…? あ…ッ!」 この後紅葉は腰が立たなくなり、凪は正月早々から怒られることになるのだった。

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