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第109話 (3月) (4) ※R18
それから…10分程して目を覚ました紅葉…
下肢に違和感を感じて目蓋を開けるとその状況に慌てた。
「あ…っ、ヤ…っ!」
「起きた?
待って。
中、掻き出してるだけだから…」
「や、だ…っ!
恥ずかしいよ…ッ!
アッ!」
凪が後処理をしてくれているのは分かっているが、羞恥心が募りソコを意識する余りに気を抜くと気持ち良くなってしまうのは仕方ない…。
「もう終わるから…(苦笑)
…ん。いーよ。
一応ざっと拭いたけど、身体平気?
落ち着いた?」
そう言って紅葉が寒くないように肌触りの良い毛布をかけてくれる凪。
相当ベタベタだったはずの身体はさっぱりしていた。
「平気……、多分。
あ…、ありがと…!」
「いーえ。」
凪はそう言って微笑むと紅葉の隣に寝転がった。
どちらからともなくキスを交わす。
「…もう変なもの食うなよ?」
凪は笑いながら告げた。
「はぁい…。
ん、凪くん…、もっとキスしたい…。」
「もちろんいいけど…。
止まらなくなるかも。
…紅葉、もう一回いい?
無理そう?」
「…うん、いいよ。
嬉しい。」
まだ少し燻る熱が残ってはいるが、先程よりはだいぶ落ち着いていた。
催淫剤の効果に浮かされる自分にずっと付き合ってくれた凪にお礼の気持ちも込めて丁寧にご奉仕する紅葉…。
「ん、もうちょい奥いい?」
「んん…っ!」
苦しいけど、頑張って喉元で彼を受け入れる。
「ありがと。もういいよ。
…こっちでさせてくれる?」
「うん…!」
再びローションの手助けを借りて、まだ柔らかい中に凪のモノを受け入れる…。
「は…っ、ぁ…ッ、あ。
な、ぎ…っ!」
「…キツイ?
あとちょっとだけど…
…力抜ける?」
凪の腕に掴まりながら大丈夫だと伝える紅葉…。なるべく奥まで彼を迎えたくて足を大きく開くとゆっくり深呼吸した。
「っ、…ッ!
紅葉…!」
珍しく凪の息も上がっている。
彼だってキツイだろうに、常に紅葉を気遣いなるべく優しく抱こうと丁寧に腰を進めてくれている。
「んん…ッ!」
深く繋がると2人はしっかり手を繋ぎ、甘くて深いキスをした。
「好き…。
すごい…、しあわせ…。」
キスの合間に目が合い、紅葉は思わず囁いた。
「…紅葉…!
あぁ…俺も。」
翌日にはすっかりチョコの効果は抜けていてホッとした2人…。
しかし副作用なのか軽く喘息の咳が出てしまい、サスケとユージは凪にだいぶ怒られたそうだ。
少し早いホワイトデーのお返し用に用意したネタだったようだが、押し付けあっている間に紅葉に渡ってしまったらしい…。
効果を聞かれた凪は「オッサンたちと違うんであの手のものは当分不要。」とキツイ一言を残したようだ。
凪が少し気になったのは行為中に見せた紅葉の不安感だ。
内緒でバンドメンバーで紅葉のイトコでもあるみなに相談すると「…マリッジブルーじゃない?」と返されて驚いた。
「控えめで自分に自信がないのは昔からだから…気にしなくて大丈夫。」とは言われたが、パートナーシップを申請するまでもなるべく2人で過ごす時間を持とうと改めて決意した凪。
もちろん回せる仕事はサスケとユージに振り分けて、恋人を甘やかすのだった。
「ただいまぁー!
わぁー!
今日肉じゃがっ?!」
「おう、おかえり。
紅葉ー、カステラとクリームあるからデザートにイチゴパフェ作る?」
「うん!作るっ!!
え、上手に作れるかなー?
楽しみー!」
END
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