127 / 226
第135話(8月)(5)※R18
「わぁー!もうすっごーく楽しかったぁ!
お腹いっぱいだし、もう飲めないー!」
あははと頬を紅くして笑う紅葉は酔っ払いのお手本のようだ。
しっかり者の凪も久々の宴の席で珍しく酔っていたので、2人は車を置いて酔いざましに歩いて帰ってきたのた。
因みにフィンは愛樹の寝かし付け中に爆睡してしまったので、みなに預けてきた。
「ほーら、危ねーから…!(苦笑)
っ…と!」
「わぁーっ!
アハハ!」
2人は縺れるようにリビングの床に倒れ込むと紅葉はギュっと凪に抱き付いた。
見つめ合うと「ん…っ!」と、キスをねだり、凪が笑いながらも軽く唇を合わせると、首の後ろに腕を回して何度もキスを深める紅葉。
凪は時間も遅いし、お酒も入っているのでキスだけだと宥めるように対応していたが、紅葉はスイッチが入っているらしく、積極的に舌を絡め、凪の顔や首筋にも唇を落としていく。
這わせた紅葉の右手が凪のシャツの裾を捲ったところでストップがかかった。
「何で…?ダメ…?」
「ダメではないけど…(苦笑)
昨夜もしたけど?」
「今日もはダメ…?
昨夜、ちゃんと出来なかった…よね?」
「キツそうだったから無理させたくなくてコントロールしただけ。
朝も言ったけど、そんなの別に気にしなくていいのに(苦笑)
俺はちゃんと満足だったけど…?
スゲー可愛かったし。」
昨夜も終始、凪の手が、声も唇も…全部優しかった。
紅葉は凪からの可愛かったの声に照れながら続ける。
「最後まで出来なかったから不安になったりとかないよ?
でも…今日もしたら、今日は…ちゃんと出来るかな?って考えてたら…なんかしたく、なっちゃった(苦笑)」
「はは…っ!
何…可愛いこと言って。
そっかー…(笑)」
2人は再び笑い合うと指を絡ませて手を繋ぎ、キスを続けた。
平九郎と梅がおやすみの挨拶に来てくれたので一旦中断したが、彼らはすぐに寝床で熟睡し始めた。
凪と紅葉も寝室へ移動しようと思ってたが…
夜なのに蒸し暑くて15分歩いて帰るだけで汗をかいたからシャワーを浴びてからとと思ってたのに…
なんだか昨夜の熱が再び蒸し返したようで、2人とも止まれなかった。
「背中痛くない?」
「ん…、平気。」
フローリングに背中を預ける紅葉はそう答えたが、やはり気になった凪は体勢を変えた。
「やっぱこっち。
ソファー、ここに手ついてて…。」
「ん…。
…アッ!ん、や…ッ!」
ハ…、ァーーッ!
腰を支えられ後ろから凪を受け入れる紅葉は圧迫感と快感が一気に押し寄せ、反射的に息を詰める…。
「ッ!
紅葉…、深呼吸…。
…ん。大丈夫?
痛いとかある?」
「あ…、苦し…っ!
けど…大丈夫だから…!」
凪の手に自身の手を重ねた紅葉は、呼吸を整えると後ろを振り返り微笑んだ。
短くキスを交わすと、凪は紅葉の胸と前にも手を伸ばし、ゆっくりと繋がりを深めた。
「ぁ、凪…っ!
あ、そこ…っ!
それだめ…っ!」
「ここ?…気持ちイイ?」
「やぁー…ッ!
だめッ!
ぁ…っ、あ、イク…っ!
なぎ…!」
何度も中イキを繰り返す紅葉を支え、綺麗な項にキスマークを残しながら、自身も快感を追う凪。
「紅葉……!」
「んーっ!」
その後、シャワーを浴びるために浴室に移動すると2回戦目が始まり、寝室に移ってもお互いを求め続けた。
昨夜つけられたキスマークは上書きされ更に濃くなり、数も増えて全てが終わる頃には紅葉は足がふらふらだった…。
「いっぱいしたね…。」
「そうだな…。ってか紅葉、声ヤバい…(苦笑)
まぁ、フィン来てるからまたしばらく自粛だしなーって思って?(苦笑)」
「そっか…!
…そしたら…フィン帰ったらまた…?(いっぱいする?)」
「…さぁ?(苦笑)
…どーかな?」
「ふふ…。
凪くん…。」
「ん?」
「大好き…。
あ、やっぱり愛してるっ!
おやすみ」
言い直した紅葉に微笑みながら前髪を指で優しく避け、額に口付ける凪。
「…おやすみ。
俺も愛してるよ、紅葉。」
FIN
ともだちにシェアしよう!